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Syracavaについて (2008/11/20)

posted takuji_mezawa

Syracavaは前身となる、あるフレームワーク(以降、旧来と呼びます。)をベースとして、その旧来の課題や反省を踏まえて、より良い汎用Web系アプリケーション・フレームワークとするために活動を開始しました。(合わせて『紹介』ページもご覧下さい。)

Webアプリケーション・フレームワークといわずに、 Web系と表現したのには、理由があります。

最近のWebアプリケーションは、既に『枯れた技術』と言っても過言ではないJ2EE仕様(最近はJavaEE仕様と呼びますが、ここではあえて古い言い回しとします。)に準拠した多数の技術の組み合わせによって成り立つ、業務要件を満足させるための一種のツールと考えることが出来ます。

しかし既にご承知のように、その組み合わせの技術の中には、陳腐化しつつある技術がより増えつつあるのです。例えば、UI部へのAjax適用や、 RSSなどの通信系プロトコルの多様化、効率的な開発プロセスへの取り組みと実現、MVC2よりも更に柔軟なアーキテクチャや連携方法、クロスブラウザへの挑戦など。

また、マッシュアップなどを考えると、作るよりも適切なサービスを見つけ、適切に組み合わせて具体化することへのパラダイムシフトなども日増しに需要として大きくなりつつあります。

このような背景を考えると単に”Webアプリケーション”と言えない状況が既に一般化しつつあるという感覚を強く持っているためにWeb系と抽象的表現を選択したのです。これは、これまでのWebアプリケーションの基本は活用しつつも、次世代を見据えたアーキテクチャ化された構造であることが、 Syracavaとしてのあるべき『姿』だということに結びついていると考えています。

それに合わせて、開発方法や概念も変化を必要とされていることが明らかとなっています。例えば、

* 本来ステートレスだったHTTPを無理やりステートフルと見せかけることへの警鐘のひとつである、RESTという概念。
* MVCをベースとし、より柔軟なしかも仕組みを単純化させるための足がかりのひとつである、Ajax(非同期処理)化。


これらは、これまでのリクエスト遷移や画面遷移の考え方を一新しなければならないものです。またこれらのバックボーンであるJavaScriptへの注目度を見ても周知の事実です。Ajaxが注目されるまでは、JavaScriptはWebアプリケーションにとって『』でした。ひとえにクロスブラウザという大きな問題があったからです。

しかしAjaxと同様に最近ではAdobe AIRの登場や、MozillaのPrism構想、ExtJSなどのリッチ化用JavaScriptライブラリの台頭で、以前と比べるとクロスブラウザ対応も随分と改善されつつあります。

このように、Webアプリケーションの周囲では色々な変化が起きています。これらの変化を上手に取り込んだ、将来的に進化できる/しやすいフレームワークであるための姿を考え、設計してSyracavaとして世に送りたいと考えています。当然Mizunaraとの連携も、Syracavaは視野に入っています。


こんなSyracavaが本当にできれば、うれしいんですが・・・。